子どもの潜在能力を引き出す街 所沢市

「所沢市を強くたくましい子どもが育つ街に」をテーマに新しいスポーツへのチャレンジをできる場を提供したり、子どもが自由に文化活動に参加できる環境づくりを行うなど、街全体で「子どもの潜能力を引き出す」取り組みをしている所沢市。フラッグフットボールという新しいスポーツの活動の拠点「WILD359ers」を紹介しつつ、「子どもの潜在能力を引き出す街・所沢」の魅力を探っていこう。

スタートラインが一緒だから誰もがチャレンジ!
あたらしい自分が発見できるスポーツ

フラッグフットボール教室のFlagsが始まる土曜午後3時。「こんにちは!」と元気なあいさつとともに、仲間が集まってくる。Flagsには小学校1〜6年生までが参加中で、WILD359ersの大学生が運営、指導している。大学生も小学生もお互いにニックネームで呼び合ったり、ここを卒業した中学生も参加したりと、アットホームな雰囲気だ。

WILD359ersでは、このFlagsと、トランポリンやラクロスなどのマイナースポーツを体験するfun-土というプログラムを提供している。「新しいスタートラインが一緒。上手いとか下手とか、能力に差がないので、スポーツに苦手意識がある子でも、チャレンジしようと思える。そして、新しい自分の能力や興味に気づき、活動の幅が広がるんです」と本村さん。フラッグフットボールはとくに人気があり、こうしてFlagsとして独立したそう。5人対5人の試合中、ボールを持つ人はもちろん、持っていない人の動きも重要なのがこの球技の特徴。与えられた役割の中で自分の動き方考える能力も養える。

また、学生の地域貢献活動の場、将来的に指導者を目指す学生の実践の場としても成り立っている。WILD359ersの母体、「WASEDA Club2000」は、地域に根ざした自主的な活動を積極的に行っている。まちぐるみで、子どもの潜在能力やチャレンジ精神を高めようとしているのがうかがえる。

*この文章は2009年の「住宅タウンズ」に掲載されたものです。